なぜロサンゼルスはアメリカ進出の足がかりになるのか?
多文化市場から始める、日本企業のアメリカ進出
前回の記事「日本企業がいまアメリカを目指す理由」では、日本企業がアメリカ市場に注目する背景や、その可能性について紹介しました。では、実際にアメリカ進出を考えたとき、どこから始めるのが良いのでしょうか?
広大なアメリカには、ニューヨーク、サンフランシスコ、シカゴ、テキサスなど、それぞれ特徴の異なる市場があります。その中でも、私たちが拠点を置くロサンゼルス(LA)は、日本企業にとって魅力的な進出先の一つです。
多様な消費者、歴史ある日系コミュニティ、活発なエンターテイメント x インフルエンサー文化、展示会やPOP-UPなどのビジネス機会。今回は、なぜLAがアメリカ進出の足がかりになるのか、現地の視点から考えてみたいと思います。

1. 世界の縮図?ロサンゼルスという多文化市場
ロサンゼルスの大きな特徴は、何といってもその多様性です。ロサンゼルス郡には約970万人が暮らし、住民の約3人に1人が外国生まれ。さまざまな文化や価値観が共存しています。
例えば、日本のお菓子を販売した場合、日本人は懐かしさやブランドへの信頼から購入するかもしれません。一方、日本文化に馴染みのない消費者は、パッケージの美しさや珍しいフレーバーに興味を持つかもしれません。同じ商品でも、文化や生活習慣によって購入する理由は異なります。
異なる消費者の反応を一つの地域で比較できる。 これがLAでビジネスを始める大きな魅力です。
2. 日系コミュニティという心強いスタート地点
ロサンゼルスには、長い歴史を持つ日系コミュニティがあります。Little Tokyoをはじめ、TorranceやGardenaなどのSouth Bayエリアには、日系スーパー、レストラン、各種サービスが集まっています。日本企業にとって、こうしたネットワークは心強い存在です。
いきなり大手小売チェーンへの導入を目指すのではなく、日系店舗での小規模販売や、コミュニティイベントへの参加から始めることもできます。また、日本とアメリカの両方を知る人たちから得られるフィードバックは、商品の改善やローカライゼーションにも役立ちます。
ただし、日系市場で売れることと、アメリカの一般市場で売れることは別。 日系コミュニティを最初の足がかりにしながら、より幅広い顧客層へ広げていく視点が大切です。
3. インフルエンサーとSNSで認知を広げる
映画、音楽、ファッション、エンターテインメントの街として知られるLA。InstagramやTikTok、YouTubeなどで活動するクリエイターも数多くいます。
抹茶好きのクリエイター、文房具や手帳好きのコミュニティなど、商品に合った発信者とのコラボレーションが考えられます。
ここで重要なのは、フォロワー数よりも、商品とオーディエンスの相性です。また、ソーシャルメディア上で自社商品の魅力をどう伝えるかを試す場としても活用できます。
機能を説明するのか、使用シーンを見せるのか。日本の伝統を強調するのか、現代のライフスタイルに合わせて紹介するのか。反応を比較しながら、現地の消費者に響くメッセージを探り、ブランドの認知を広げることができます。
4. POP-UP、展示会、小売店。ビジネスを広げるチャンス
オンライン販売が当たり前になった今でも、商品を実際に手に取ってもらうことには大きな価値があります。特に日本の商品には、素材の質感、細かなデザイン、味や香りなど、画面越しでは伝えきれない魅力があります。
ロサンゼルス周辺では、週末のマーケットやPOP-UP、業界向け展示会など、消費者やバイヤーと直接つながる機会が多くあります。
私たちゼロハチロックも、アナハイムで開催される「Natural Products Expo West」に何度も足を運び現地取材をしてきました。2022年には、日本企業の出展サポートも行いました。世界各国の食品・飲料ブランドが集まる会場では、商品の見せ方やトレンド、各国企業の勢いを肌で感じることができまます。
また、2023年に訪れたアート&デザインの展示会「DesignerCon」では、日本のBE@RBRICKをはじめ、個性的なブランドに熱心なファンが集まる光景が印象的でした。商品の機能だけでなく、デザインや世界観が人を惹きつける力を改めて感じたイベントでした。
こ
うした場所では、売上だけでなく、お客様からの質問や商品を手に取ったときの反応も貴重な情報になります。
実際に見て、触れて、会話する。 現地だからこそ得られる発見があります。
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5. LAから始めるアメリカ進出の5ステップ
アメリカ進出と聞くと、法人設立や店舗出店など、大きな投資をイメージするかもしれません。しかし、まずは小さく市場を試し、段階的にビジネスを広げていく方法もあります。
STEP 1:市場を知る
競合商品、価格帯、販売チャネルを調査し、現地の消費者ニーズを把握する。
STEP 2:小さく販売する
POP-UP、現地小売店、オンラインストアなどを活用し、限定的に商品を販売する。
STEP 3:顧客の反応を集める
売上だけでなく、購入理由、価格への反応、リピート意向などを確認する。
STEP 4:伝え方を改善する
商品説明、写真、広告コピー、パッケージなどを見直し、より効果的な訴求方法を探る。
STEP 5:次の市場へ広げる
LAで得た結果をもとに、販売チャネルの拡大や他の地域への展開を検討する。
最初から完璧を目指すのではなく、試して、学んで、改善する。 この積み重ねが、海外進出のリスクを抑えることにつながります。
※食品や化粧品などは、テスト販売であっても米国の輸入・販売規制への対応が必要です。
まとめ:LAから全米市場へ
ロサンゼルスは、多様な消費者や日系コミュニティ、豊富なビジネス機会が集まる、日本企業にとって魅力的なスタート地点です。
もちろん、アメリカは広大で、地域によって文化も消費者の好みも異なります。LAでの成功が、そのまま全米で通用するとは限りません。だからこそ、まずは現地で小さく試し、得られた経験を次の市場へとつなげていくことが大切です。
アメリカ進出をゴールにするのではなく、まずはアメリカで選ばれる理由を見つけていくこと。
ゼロハチロックでは、ロサンゼルスを拠点に、日本企業の市場調査、マーケティング、現地展開をサポートしています。アメリカ市場への挑戦をお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
では皆様、Good Luck







