みなさん、Mint Mobileって知ってますか?
アメリカ在住の方ならソーシャルメディアやYoutubeの広告で見たことあるかも!?
実はこれを書いてる僕も2年ほど前から利用していてサービスにとても満足しているし、いつもこの会社のブランディングやマーケティングが面白いなぁと思っているので、参考になるように記事にしてみようと思います。
Mint Mobileとは?
アメリカのモバイル仮想ネットワークオペレーター(MVNO)、日本でいうところの格安SIMサービスを提供してる会社ですが、要は携帯電話の会社です。大手キャリアであるT-Mobileのネットワークを使用しているので、アラスカ以外のハワイを含んだ全米主要都市に強いネットワーク通信があります。
Mint Mobileは、その革新的なビジネスモデルと低コストのプランで知られていますが、特に注目すべきは、カナダ生まれの俳優ライアン・レイノルズが、オーナー&ユーザーの一人としてブランド広告塔になり思いっきり積極的に広告・宣伝・マーケティングに関わっている点です。そして、常にユーモアあふれるジョークで笑いを届けているんです。
例えばこれは、Mint Mobileのウェブサイトの彼の紹介ページ:
“While every other tech titan is off chasing rockets, I’ll corner the budget-friendly wireless sector. Like most people, I only use rockets 10-12 times a year but I use my mobile service every day.”- RYAN REYNOLDS
「他のハイテク企業がこぞってロケットを追いかけている間に、私は低コストのワイヤレス分野を開拓する。多くの人がそうであるように、私はロケットを年に10〜12回しか使わないが、モバイルサービスは毎日使っている。」- ライアン・レイノルズ
翻訳 by Deep L
ライアン・レイノルズのユニークなアプローチ
Mint Mobileのマーケティング戦略は、徹底してライアン・レイノルズを前面に押し出したユーモアとジョークを交えた広告・宣伝展開です。上記の様な自虐的なジョークも多く、いわゆるEasyGoingで軽い冗談っぽく語りかけるので人々に親近感を与えます。他の大手の携帯キャリアの広告とは明らかに異なるスタイルで、節約をしたい庶民や無駄を嫌うシンプルユーザー層をターゲットにした差別化をうまく表現しています。
新規客獲得のための広告宣伝にもかなり注力していますが、特に関心するのがユーザーである既存客に向けた施策(満足度を高めリピートを促す)もしっかり行っていること。メールやテキストメッセージでの定期的なコミュニケーションもストレスにならない様な書き方をしていますし、時々郵送でも楽しいプロモーションのお知らせやHoliday
Greetingsなどが届きます。
一つの例として、すでにユーザーである僕に12月の初旬に届いたのがコレ↓
ベッドでスマホを見ているだけのシュールな絵。笑
一緒に入っているのが、組み立てられるオーナメント(クリスマスツリーの飾り)。
思わず作りたくなってしまうし、面白いので飾りたくなる人も多いかも!
Minty McMinterson って名前も笑える。
で、この電話番号も実際に電話してみるとライアン・レイノルズ本人の声で軽い冗談まじりのHoliday Messageが聞けました!見えづらいかもしれませんが、 4:20 っていう時間(スラング)だったりバッテリーが無くなりそうでHelpって書いてあるのも細かい笑いポイントですよね。
ソーシャルメディアとバイラル広告
そんな感じでMint Mobileのオーナーであるライアン・レイノルズ自らが広告塔になり、それほどお金をかけないユーモアのある宣伝がX(旧Tiwitter)やInstagram、Youtubeなどのソーシャルメディア上にもたくさん投稿されます。広告だけでなく、ユーザーが面白がって自発的に投稿・拡散することで、ブランド認知度を効果的に高めることにも繋がっているようです。(実際にこの記事自体も結果的にMint Mobileの宣伝になっちゃってます!)
格安プラン、安さの秘密
「でも、どうしてこんなに安いの?」そう、Mint Mobileのプランは驚くほどお手頃。
アメリカで大手3社のキャリアでの契約をしている方も、彼らのウェブサイトでプランの料金をみれば、安い!と納得すると思います。それを実現する秘密は、オンライン直販モデルと言われています。店舗を構えることなくオンラインで全てを管理することで、余計なコストをカットしています。同時に、T-Mobileのネットワークを利用することでインフラの投資コストを抑えながらも広範囲にわたるサービス提供を確保してるんですね。
それとやはり広告塔となるライアン・レイノルズ自身がオーナーということがブランディングにそれほど予算を取られないことにも繋がっていると思います。(彼のブランド力ありきな部分もあっての話なんですけど、それを上手く使う経営陣も凄いと思います)
結論
2015年創業のMint Mobileは、2019年のライアン・レイノルズの参加によりただの格安携帯会社から独特なブランドイメージを持つ企業へと飛躍的な変貌を遂げました。オンライン中心の運営と長期プランによる前払いシステムで低コスト&高品質のサービスを実現していること。同時に、ユーモアと消費者に訴えかける直接的なアプローチがマーケティング戦略の中心にあり、ユーザーへちょっとした笑いと親しみやすいイメージを提供し続けていること。これがMint Mobile成功の鍵なのかなって思います。
最後に追記ですが、2023年3月にMint Mobileは、推定13億5000万ドルでT-Mobileに買収されました。この動画で(冗談まじりに)報告されているように、ライアン・レイノルズの経営参加とサービス自体は今まで通り提供されると約束されています。
これから渡米を考えている方、アメリカ在住で携帯電話代を節約したい方、特にWiFiが整った在宅ワークであんまり外で携帯電話を使わない人には本当にお勧めなサービス。そして、この記事が経営陣にとってのマーケティングやブランディングの参考にもなれば嬉しく思います。
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それでは、みなさま GOOD LUCK!!
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