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IoTとクラウドが作る未来#8 ブロックチェーンと暗号通貨1


ここ最近、ビットコインの基本技術であるブロックチェーンに関するニュースが多く、今後様々な応用が期待されています。一方でブロックチェーンを世に広めるキッカケとなったビットコイン自体は分裂の危機だとかETFの認可がされず価値が18%下がったとか悪いニュースが目立ちます。ちなみにビットコインについてはホリエモンも2015年の段階では投機目的でしか使われないと言っており、先に挙げたニュースを見ても一部の人だけ参加するマネーゲームになっている感があります。しかし医療データの管理など、ブロックチェーン自体の採用事例は増えています。何故、ブロックチェーン自体は盛り上がっているのでしょうか?

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第一に技術サイドによる推進があり、今回はこれについて話します。これはバイアスのかかった意見なのは承知していますが、多くのプログラマはこういう仕組みが好きなので、これを使ってみたいという理由で推進するケースが多少なりともあると思います。特にスタートアップの場合はその要素が強いはずです。

次回以降に詳しく説明しますが、管理者が存在しない分散型の台帳がブロックチェーンです。その台帳への参加者はデータを見ることが出来、それぞれが監視し合うことでデータの改善を防ぎます。銀行が全てを管理する今のお金の仕組みと比較して、ビットコインがよりオープンと言われるのが、これが理由です。

これに近いのがフリーソフトの考え方です。Linuxなどに代表されるフリーソフトは、基本的にソースコードは公開されています。またそのプロジェクトを代表するような人はいますが、基本的には誰でもその開発に参加することが出来ます。このオープン性のおかげで、複数のプログラマによる監視が自然に行われるため、バックドアなどの悪意のあるプログラムが混入しても、誰かが気づくという安心感すら生まれます。このような仕組みをsocial codingと呼びますが、このハブとして一番有名なGitHubでは、2013年には300万人のユーザーを獲得しました。

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今のWebサービスや携帯アプリはこのようなフリーソフトが非常に高い割合で使われています。このようなことが実現出来ているのは、それに参加したいという技術者の強い欲求が支えになっているはずです。事実、フリーソフトウェアへの参加者(コントリビューター)の大半はボランティアです。フリーソフトは間違いなく世界を(ある面では)変えたし、ブロックチェーンも今までの社会のありようを変えられるのではという希望が持てるのだと思います。

とはいえ、技術者がやりたいという理由だけで特定の技術を採用する会社が沢山あるはずもなく、やはり経営層を納得させるだけのメリットはあるはずです。実際問題この実現は非常に難しいと言われているので、リスクも少なからずあります。そのあたりも技術者魂を焚きつける要素ではあると思うのですが。次回以降はブロックチェーンについてもう少し詳しく見ていき、その後でビットコインを初めとした暗号通貨の解説をします。

Written by plsplsme

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