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IoTとクラウドが作る未来 #6


長い間待ち望まれていた”GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊”のハリウッド映画が、ついに今年の春に上映されます。この直接の原作は1995年のアニメ映画なのですが、その元を辿ると1989年に発表された漫画になります。この当時はまだインターネットは一般の家庭に普及しておらず、一部の大学や研究機関で飲み利用されていました。それにも関わらず、現在のネットワーク社会の問題や今後来るであろう未来を予見していて非常に興味深いです。今回から二回に分けて、この映画の重要なキーワードである、電脳、義体、ゴーストを中心に、攻殻機動隊が予見した未来にどれほど近づいているか紹介します。

Retrieved from ghostshell.jp

攻殻機動隊の世界では、脳とネットワークを直接接続する電脳技術が実現しており、どこでも必要な情報を取得することが出来ますし、他人との会話も出来てしまいます。このコラムのテーマに沿って書くと、自分自身がIoTになるという事です。

今は携帯を使うことでほとんど同じことを実現していますね。ただしこれも脳から直接という訳ではなく、キーボードなどで入力する必要があります。最近はスマートウォッチなど端末の小型化が進んでおり、音声入力もこの進化に一役買っています。

一方で、電脳化のような技術も実際に研究されており、脳に直接情報を送り込む、いわゆるダウンロードに相当する例があります。その反対のアップロードですが、ブレインマシーンインターフェースという分野で実際に研究が進んでいます。この技術の一つの例として、麻痺状態の患者に電極を埋め込んで、ロボットアームを操作させる研究があります。

Retrieved from wired.jp

電極を体に入れるのは怖いですが、脳波を外部から機械で読み取るパターンもあります。実際に脳波のパターンとその時の人間の感情などの研究は進んでいます。良いリファレンスは見つからなかったのですが、恐らく脳波パターンとその時に被験者が考えていることを集めて、人工知能に学習させる研究も行われているはずです。これが上手く行けば、脳波と日本語などの自然言語を翻訳する機械が登場するかもしれません。ただ、人間の脳波が自然言語のように一般化されているとは限らないのですが。

現在の研究はあくまでも脳と機械のインターフェースを極力無くそうというものです。しかし攻殻機動隊ではネットワークと脳がより高度に融合しているので、電脳にクラッキングされると自分の記憶も書き換えられてしまいます。そんな世の中なので自己の定義が非常に曖昧になっています。この辺りは次回に紹介します。

Written by plsplsme

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